ブラックリストと監視
Google Postmaster Tools
Google Postmaster Toolsは、Gmailが送信ドメインをどう評価しているかを表示する、Googleの無料のウェブサイトです。Gmailユーザーに送ったメールについて、迷惑メール率、ドメインレピュテーション、IPレピュテーション、認証の結果、配信エラーを報告します。
Google Postmaster Toolsとは?
Google Postmaster Toolsは、メールを送る人のための、Googleの無料のウェブサイトです。自社のドメインからGmailアドレスに送ったメールを、Gmailがどう扱っているかを表示します。
最初にいくつかの言葉を説明します。ドメインとは、メールアドレスの @ より後ろの名前で、example.comなどです。DNSとは、ドメインが自分の設定を公開する、インターネット上の公開ディレクトリです。それぞれの設定をレコードと呼びます。
ドメインを追加し、DNSレコードを追加して所有者であることを証明します。するとGoogleが、そのドメインからGmailアドレスに送ったメールのデータを表示します。料金はかかりません。Gmailがドメインをどう評価しているかを知るための、唯一の公式な情報源です。
対象はGmailだけです。Outlook.com、Yahoo、企業のメールサーバーに送ったメールは表示されません。Microsoftは、自社のネットワーク向けに別のサービスを提供しています。
簡単な例
小さな会社での使い方の例です。数字は例にすぎません。
- 旅行会社が登録します。Sunny Tripsは、自社のドメインsunnytrips.exampleをGoogle Postmaster Toolsに追加します。
- ドメインの所有者であることを証明します。Googleがコードを発行します。会社はそのコードをレコードとしてDNSに追加します。
- 送信を続けます。毎週のニュースレターを送ります。顧客の多くはGmailを使っています。
- データが表示されます。Gmailあてのメールが十分な数になると、Google Postmaster Toolsにグラフが表示され始めます。
- 問題に気づきます。ある週、迷惑メール率が0.25%に上がります。届いたメール10,000通のうち25通が、読み手によって迷惑メールとして報告されたという意味です。
- 原因を見つけます。迷惑メール率が上がり始めたのは、一度も登録していない人の新しいリストにメールを送ったときでした。会社はそのリストを使うのをやめます。
このダッシュボードがなければ、Sunny Tripsに見えたのは、理由のわからない開封率の低下だけだったはずです。
表示される内容
- 迷惑メール率。届いたメールのうち、Gmailユーザーが迷惑メールとして報告した割合です。Googleの送信者ガイドラインは、この数字を基準にしています。
- ドメインレピュテーションとIPレピュテーション。それぞれにBad、Low、Medium、High(悪い、低い、中、高い)の評価が付きます。IPアドレスとは、送信サーバーを識別する番号です。Highは、Gmailがメールをフィルタリングすることがほとんどないことを示します。Badは、メールのほとんどが迷惑メールフォルダに入るか、拒否されることを示します。
- 認証。メールのうち、SPF、DKIM、DMARCに合格した割合です。これらは、メールが本当に送信者から送られたことを証明する、ドメインのレコードです。
- 暗号化。メールのうち、TLSで送られた割合です。TLSとは、サーバー間を移動する間のメールを暗号化する標準規格です。
- 配信エラー。メールのうち、Gmailが拒否した、または遅らせた割合と、その理由です。
- フィードバックループ。Feedback-IDヘッダーを使う大量送信者向けの、キャンペーンごとの苦情率です。ヘッダーとは、メールの先頭にある技術的な情報の行です。
Googleが公開している上限
Googleの送信者ガイドラインには、次のように書かれています。
- Postmaster Toolsに表示される迷惑メール率を0.10%未満に保ちます。
- 迷惑メール率が0.30%以上にならないようにします。
- 1日5,000通以上を送る送信者は、SPF、DKIM、DMARCを設定する必要があります。
- これらの送信者のマーケティングメールには、ワンクリックの配信停止が必要です。
0.30%を超えた送信者のメールは、振り分けられるか、拒否されます。これらの上限は小さな数字です。届いたメール10,000通に対して、0.30%は苦情30件です。
表示されない内容
Postmaster Toolsが報告するのは、届いたメールのデータです。存在しないアドレスは表示できません。使われていないアドレスへのメールは、SMTPの接続中に拒否されます。SMTPとは、メールサーバー同士がメールを送るための標準の方法です。その拒否がバウンス、つまりメールが届かなかったことを知らせる自動のメッセージになります。
バウンスは迷惑メール率に含まれません。無効なアドレスが多いリストでは、迷惑メール率は低く表示されていても、バウンス率がレピュテーションを下げていることがあります。
例:あるショップが10,000件のアドレスに送り、そのうち1,000件が存在しません。Google Postmaster Toolsは届いたメールだけを数えるので、迷惑メール率は良好と表示されます。1,000件のバウンスは、その数字に表れません。
Postmaster Toolsには送信量も必要です。ドメインからGmailに送るメールが少ないと、グラフは空のままです。Googleは最低限の送信量を公開していません。
検証との組み合わせ
Postmaster Toolsは、送信後に問題を報告します。検証は、送信前に原因を取り除きます。リストをメールアドレスチェッカーにかけると、バウンスするアドレスを削除できます。苦情の原因になる使い捨てメールアドレスや役割アドレス(info@ など)も削除できます。メールアドレスの一括検証ツールは、1回のアップロードでリスト全体に対して同じことを行います。その後は、Postmaster Toolsが報告する問題が減ります。
メールアドレス検証だけで、Gmailでの評価が変わるわけではありません。存在しないアドレスに送るのを防ぎます。両方の面は、メールのバウンス率のガイドで説明しています。
関連する用語
- ドメインレピュテーションドメインレピュテーションとは、Gmailなどのメールボックスプロバイダーが、送信ドメインをどれだけ信頼しているかです。ドメインとは、メールアドレスの @ より後ろの部分で、example.comなどです。良いドメインレピュテーションは、配信サービスを変えても引き継がれます。
- IPレピュテーションIPレピュテーションとは、GmailやOutlookなどのメールボックスプロバイダーが、メールの送信元のIPアドレスをどれだけ信頼しているかです。IPアドレスとは、インターネット上のサーバーを識別する番号です。IPレピュテーションが悪いと、メールは迷惑メールフォルダに入るか、ブロックされます。
- 迷惑メールフィルター(スパムフィルター)迷惑メールフィルター(スパムフィルター)とは、メールボックスプロバイダーが、届いたメールの行き先を決めるために使うしくみです。メールを受信トレイか迷惑メールフォルダに入れるか、拒否します。送信者、メールの内容、その送信者からのメールに過去の受信者がどう反応したかを確認します。
- DMARCDMARCは、ドメインのDNSに公開するルールです。ドメインから送られたと名乗っているのにSPFとDKIMに失敗したメールを、どう扱うかを受信側のサーバーに伝えます。レポートの送り先も伝えます。
- メールの到達率(デリバラビリティ)メールの到達率とは、メールが受信トレイに届くかどうかです。メールは配信されても、迷惑メールフォルダに入ることがあります。到達率が高いとは、メールのほとんどが迷惑メールフォルダに入らず、ブロックもされず、受信トレイに届くことです。
