メールのバウンス率:目安と下げ方。管理されたリストのハードバウンスは2%未満、購入した未検証のリストは10〜30%、B2Bリストの30%はキャッチオールドメイン

メールのバウンス率:目安と下げ方

バウンス率が高い原因が一つだけということはまれです。たいていは小さな問題が三つか四つ重なっています。そして多くの人は、それを間違った順番で解決しようとします。面白い技術的な作業から始め、大部分を解決できたはずの地味なリストの管理を最後に回すのです。

そこでこの記事では、作業の楽しさではなく、各手順の実際の効果が大きい順に並べています。

メールのバウンス率とは?

メールのバウンス率とは、1回の送信のうち、配信されずに戻ってきたメッセージの割合です。バウンスしたメッセージの数を送信したメッセージの数で割り、パーセントで表します。10,000通送って250通が戻ってきた場合、バウンス率は2.5%です。バウンス率計算ツールを使えば、自分の数字から計算できます。多くのツールはキャンペーンごとにバウンス率を表示し、ハードバウンス(アドレスやドメインが存在しない)とソフトバウンス(メールボックスがいっぱい、サーバーが混雑、一時的なブロック)に分けています。メールボックスのプロバイダーが最も注意して見ているのは、ハードバウンスの割合です。検証されていないリストであることを最もはっきり示すからです。

バウンス率の目安

許容できる数字は、メールの種類によって違います。プロバイダーはそれぞれを違う基準で評価するからです。

送信の種類健全要注意悪影響あり
同意を得たリストへのマーケティングメール1%未満1〜2%2%超
トランザクションメール(領収書、パスワード再設定など)0.5%未満0.5〜1%1%超
コールドメール(営業メール)2%未満2〜5%5%超
マーケティングメール、トランザクションメール、コールドメールそれぞれのバウンス率の健全、要注意、悪影響ありの範囲
同じバウンス率でも、ある種類の送信では問題なく、別の種類では問題になります。

コールドメールの範囲が広いのは、そもそも面識のない相手に送るリストだからです。ただし、基準を超えると厳しく評価されます。バウンス率6%のコールドキャンペーンは、同じバウンス率のニュースレターよりも早くブロックされます。これらの範囲は、到達率を管理するチームが実務で使っているものです。GoogleとYahooの一括送信者向けルールでは、迷惑メールの苦情率の上限を0.3%としています。バウンス率がこの範囲を超えると、苦情も増える傾向があります。

メールのバウンス率の平均は?

最もよく引用される数字は、すべての送信者を合わせて2〜2.5%前後です。これは目標ではなく、参考程度の情報として扱ってください。この平均は、リストの性質がほとんど共通していない送信者たちの数字を集めたものです。その中のばらつきは、この数字から想像されるよりはるかに大きいのです。

業界別のメールのバウンス率の平均を検索すると、何十ものサイトで同じ表が繰り返し出てきます。eコマース、ヘルスケア、教育などについて、きれいな数字が並んでいます。これらの数字はほぼすべて、Mailchimpのある一つのベンチマークページにさかのぼります。そのページで現在公開されているのは、開封率、クリック率、購読解除率だけです。業界別のバウンス率の表はありません。その数字を引用しているサイトの多くは、互いを引用し合っています。そしてその中のいくつかは、メールアドレス検証のサービスを販売しています。

そもそも、業界ではバウンス率をうまく予測できません。同じ分野のSaaS企業が2社あったとします。一方がオプトインのフォームでリストを増やし、もう一方がリストを購入していれば、バウンス率は桁が一つ違うほど離れます。実際に数字を左右するのは、アドレスをどこから、どのくらい前に集めたかです。

リストの入手元一般的なバウンス率の合計理由
個人向けのオプトイン、90日以内に送信0.5%未満本人が登録したアドレスで、最近確認されている
ビジネス向けのオプトイン、90日以内に送信1%未満同上。ただし会社のメールボックスは退職すると閉じられる
ビジネス向けのオプトイン、12か月送信なし2〜5%B2Bの連絡先データは1年でおよそ4分の1が古くなる
コールドのB2B、送信前に検証済み1〜3%残りの大半は、検証ツールが判定できなかったキャッチオールドメイン
コールドのB2B、未検証5〜15%もう存在しないアドレスが一つも取り除かれていない
購入またはスクレイピング、未検証10〜30%転売されるデータは、手元に届く前に業者のもとで古くなっている
リストの入手元別の一般的なメールのバウンス率。個人向けオプトインの0.5%未満から、購入した未検証リストの10〜30%まで
一番上の行と一番下の行の差は60倍です。業界の平均で、これに近い差が出るものはありません。

どの段階でも、B2BはB2Cよりバウンス率が高くなります。その理由は業種とは関係ありません。人は転職し、会社のメールボックスはたいていそのときに閉じられるからです。無料のプロバイダーの個人アドレスは、何年も使われなくても、まだメールを受け取れることがあります。

そのため、役に立つ質問は「自社のバウンス率は業界と比べてどうか」ではありません。上の表のどの行が自社のリストにあてはまるか、そして数字を動かす一つの手順を実行したかどうかです。

まず、どちらの種類のバウンスかを知る

送信ツールは、バウンスをハードとソフトに分けています。この二つは意味が違い、一方の対策はもう一方には効きません。

ハードバウンスは恒久的なものです。メールボックスが存在しない、ドメインが存在しない、またはサーバーがはっきり拒否した場合です。何度送っても、ずっと同じ結果になります。悪影響を与えるのはこの種類です。ハードバウンスが続くと、メールボックスのプロバイダーは、受信者が誰なのかを把握していない送信者だと判断します。外から見ると、それはスパム送信者と同じ姿です。

ソフトバウンスは一時的なものです。メールボックスがいっぱい、サーバーが停止している、メッセージが大きすぎる、またはグレーリスティングで少し後に再送するよう指示された場合です。多くの送信ツールはこれを自動で再送し、かなりの数が自然に解消します。

何かする前に、直近のキャンペーンのレポートを開いて、この内訳を確認してください。ハードバウンスがほとんどなら、それはリストの問題です。この記事の残りは、主にその問題を扱います。どのキャンペーンでもソフトバウンスが一定の割合で出ているなら、原因はレピュテーションか送信の基盤である可能性が高く、リストをクリーニングしてもあまり変わりません。

どこからが悪い数字か

全員にあてはまる基準はありませんが、実務で使われる数字はかなり一致しています。

ハードバウンス率意味
2%未満管理されたリストとしては普通
2%〜5%リストが古くなっているか、送信前に検証されていない
5%超プロバイダーがすでに送信を制限している可能性が高い
10%超ほとんどの送信プラットフォームでアカウント停止を覚悟する必要がある

コールドメールは、普通の範囲の中でも高めになります。データがオプトインではなく、購入やスクレイピングによるものだからです。クリーニングしたコールドリストなら、3%未満が妥当な目標です。自ら登録した人のリスト(ウォームリスト)なら、1%を大きく下回るべきです。

大部分を解決する手順

送信前にリストを検証してください。手順はこれだけです。当社が見るほぼすべてのリストで、ハードバウンスの大部分はこの手順で解決できます。

メールアドレスチェッカーは、まず構文を確認します。次にドメインが存在し、メールサーバーが設定されているかを確認します。そして、そのメールボックスが実在するかを確認します。キャンペーンの前にリスト全体を検証してください。約6か月より古いものは、もう一度検証してください。B2Bのアドレスは早く古くなるからです。人は転職し、会社は組織を変えます。2月に有効だったアドレスが、8月にも有効とは限りません。B2Bの連絡先データは、1年でおよそ4分の1が古くなります。

ここで一つ注意すべき点があります。検証してもバウンスが出る人が多いのは、これが理由です。ビジネスのリストの約30%はキャッチオールドメインにあります。メールボックスが存在するかどうかにかかわらず、あらゆるアドレス宛てのメールを受け取るドメインです。多くの検証ツールはこれを判定できず、「リスクあり(risky)」「不明(unknown)」「アクセプトオール(accept-all)」などのラベルを付けて返します。すると、二つの悪い選択肢が残ります。リストの3分の1を削除するか、送信してバウンスが出てから知るかです。

B2Bリストの約70%ははっきりした結果が出て、約30%はキャッチオールドメインにあることを示すドーナツグラフ
オレンジの部分は、標準のチェックでは答えが出ずに返ってくる部分です。予想していなかったバウンスは、ここから出ます。図の28%は、競合する検証ツールを販売しているLeadMagicのテストによる数字です。

二つのうち安全なのは削除で、多くの人がそうしています。検証したリストが少なく感じられるのはそのためです。キャッチオールのアドレスを、有効か無効かの実際の結果に判定できる検証ツールなら、この選択をしなくてすみます。Giggal.aiはそのために作られています。ProofpointやMimecastなどのセキュアメールゲートウェイの背後にあるメールボックスにも、同じ方法を適用します。理由は違いますが、これらも同じように判定できないからです。

次に、最初から役に立たないアドレスを取り除く

有効と判定されても、取り除く価値がある種類が二つあります。

役割アドレスは、info@、sales@、support@、admin@などの共有のエイリアスです。たいてい存在するので検証は通りますが、届く先は特定の人が持っていない共有の受信トレイです。反応は低く、苦情の割合は平均より高くなります。コールドメールでは、ほとんど価値がありません。

使い捨てメールアドレス(捨てアド)は、一時的なメールサービスで作られ、数分間だけ存在します。存在している間は検証を通り、その後は消えます。メールリストをクリーニング(英語)するとき、まともな検証ツールなら、この二つの種類を有効とは別に表示します。そのため、追加の作業ではなく、絞り込みの手順だけですみます。

リストだけでなく、入口を直す

問題のあるアドレスが入り続けるなら、クリーニングは終わりのない作業になります。

登録フォームにリアルタイムの検証を入れて、入力ミスを本人がまだページにいる間に見つけてください。送信の時点でAPIを1回呼び出すだけです。ここでの効果の大部分は、gmial.comやhotmial.comを入力した瞬間に見つけることです。到達率の改善になるだけでなく、本当に連絡を受けたかった人にとっても使いやすくなります。

「メールアドレスを確認のためもう一度入力」の欄はやめてください。効果がありません。人は一つ目の欄からコピーして貼り付けるので、手間が増えるだけで何の得もありません。

リストを購入する場合は、送信する日ではなく、リストが届いた日に検証してください。業者は同じデータを何度も販売し、データは手元に届く前から業者のもとで古くなっています。

認証の作業

以前は、これは「バウンスを減らさない作業」に分類されていましたが、その助言は今では当てはまりません。SPF、DKIM、DMARCは、送信者が名乗っているとおりの相手だと受信サーバーが信頼するかどうかを決めます。そして最大手のプロバイダーのうち2社は、これらがないメールを今でははっきり拒否しています。

Microsoftは2025年5月5日に、Outlook.com、Hotmail、Liveのアドレス宛ての、認証されていない一括送信メールの拒否を始めました。1日5,000通を超えて送る送信者で、三つのレコードがすべてそろっていない場合は、550 5.7.515 Access denied, sending domain does not meet the required authentication level が返されます。これは5xxのコードなので、送信ツールはハードバウンスとして記録します。メールボックスは存在し、本来ならメッセージを受け取っていたにもかかわらずです。Gmailも2025年11月に同じ方向に厳しくしました。疑わしいメールを迷惑メールフォルダに振り分ける対応から、SMTPの段階で拒否する対応に変えたのです。

実務上の影響として、認証の不備は今では開封率に静かに表れるのではなく、バウンスレポートに表れます。バウンスの多くに5.7.xのコードが付いていて、受信者がOutlookやGmailに集中している場合、問題はリストではありません。もう一度検証しても解決しません。

三つのレコードを正しく設定し、無料のDMARCチェッカーのどれかで一度確認したら、あとは気にする必要はありません。逆に、バウンスがメールボックスが存在しないというエラー(5.1.1)であれば、DNSの作業をいくらしても変わりません。

ドメインが新しいならウォームアップする

作ったばかりの送信ドメインから初日に5,000通送ると、送信が制限されます。制限されるとソフトバウンスが出て、リストの問題のように見えます。

少ない送信量から始め、2〜4週間かけて増やしてください。今は多くの送信プラットフォームがこれを自動で行います。自動で行わない場合は、手作業で少しずつ増やしてください。先を急がないでください。そこで築くレピュテーションが、次のキャンペーンが届くかどうかを決めるからです。

実際に効果のある手順

直近のキャンペーンから、ハードとソフトの内訳を確認します。リスト全体を検証します。キャッチオールの部分も含めて検証し、捨てないでください。役割アドレスと使い捨てメールアドレスを取り除きます。登録フォームに検証を入れ、問題が繰り返し起きないようにします。SPF、DKIM、DMARCを一度確認します。ドメインが新しければウォームアップします。そして送信し、新しい数字を確認し、四半期ごとに検証の手順を繰り返します。

多くのリストは、二つ目の手順だけで、悪い数字から許容できる数字になります。残りの手順は、数字が元に戻らないようにするためのものです。

この手順に特別な工夫はありません。そこが大事な点です。メールのバウンス率を下げようとする人のほとんどは、技術的な作業に感じられる認証のレコードから始め、事務作業に感じられるリストを最後に回します。上の順番がその逆なのには理由があります。

自社のリストが表のどの行にあてはまるかを知るには、直近に送信した500件のアドレスを、次のキャンペーンの前に検証してください。Giggal.aiではクレジットカードなしで1,000クレジットを無料で使えます。このクレジットは一括アップロードでも使えるので、サンプルでも本番でも費用は同じで、無料です。

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